【テイスティングの基本】短期間でソムリエ二次試験の合格率を上げる大切なポイント!
【テイスティングの基本】短期間でソムリエ二次試験の合格率を上げる大切なポイント!

【テイスティングの基本】短期間でソムリエ二次試験の合格率を上げる大切なポイント!


テイスティングの技術を短期間で身に付けられるでしょうか?

 

答えは限りなくNOに近いと思います。
と言うよりも、経験で積み重なっていくものなのでむしろ不可能ではないでしょうか・・・

・・・しかし

 

「短期間で二次試験に合格するためのテイスティングのコツを身に付ける」

であれば、可能だと思います!

 

必ず合格できる!

・・・とは、残念ながら言えませんが

確率を上げていくことなら出来ます!

 

 

 

 

 

 

私は、試験勉強をスタートするとほぼ同時期にテイスティングの勉強もスタートしました。

勉強と言っても、週末にブラインドをやってくれるお店に通い、「分からなくてもひたすらブラインドを続ける」と言ったことを繰り返していました。結果多くの発見がありいろいろと勉強させていただきましたが、短期間学習の観点から言うと少々遠回りだったような気がします・・・(試験までの期間は約半年間で週1回のペースで行っていました。)

(出来たらやっても良いと思いますが、今思えば、「ソムリエ二次試験合格」の観点から考えると、ただ闇雲にブラインドをするだけでは方向性がずれており、優先順位が違うと感じます。 もちろん全く無意味ではありません。)

 

恥ずかしながら、それまでは好きなワインを好きなように楽しんでいただけでしたので・・・

テイスティングの基本も何も無く、国際品種もわからない様な状態でした・・・

 

 

 

 

そんな状態でしたが、徐々に基本から覚えつつ偶然「あるポイント」を押さえたことが有利に働き

ストレートで合格することが出来ました!

 

そこで、今回は最低限覚えるべき基本部分と、試験時に助けてくれる「あるポイント」について記事にさせていただきます!

 

目次

1, テイスティングの基本部分を簡単に!

2, 香りのパターンを暗記しよう!「あるポイント」も、ご説明いたします!

3, まとめ

 

他にもソムリエ試験に関する記事がございますのでよろしければコチラもご覧ください

👉イタリアD.O.C.G76個

👉イタリア概論

 

 

私が2017年に受験した際の試験時のテイスティングシートをベースにお話いたしますので下記をご参考に。

(※外観・香り・味わい の部分は毎年同じ内容です。)

 

 

 

 

1, テイスティングの基本部分を簡単に!

まずはじめに認識していただきたい事は

ソムリエ二次試験が「純粋な品種当てゲームではない」と言う事です。

 

もちろん、品種を当てられた方が良いとは思いますし

品種に沿って勉強していったほうが良いと思います。

 

でもここで、私がお伝えしたいことは

「品種の特徴を捉える」ことが重要で、「品種を当てる」と言う事が優先ではない

と言う事です。(ソムリエ試験においてはです)

 

では、どうやって進めていくか?

 

それはやはり

「品種ごとの特徴を一致させていく作業を繰り返し行う」

このやり方が効率的だと感じます。

 

そこでオススメなのが

【コノスル】のシリーズです!

  • 国際品種がある程度揃っており
  • 更に安価なのでワインが揃えやすい点と
  • 比較的分かり易く特徴が出ているといった点がオススメの理由です!

 

 

 

私も途中からこちらを使わせていただきながら、きちんと特徴と向き合う方法にシフトしました!

 

 

では、話をテイスティングの基本に戻します

皆さんはすでにご存じかと思いますが

ワインのテイスティングをするうえで、基本となる項目があります。

それは以下の3点です。

  • 外観
  • 香り
  • 味わい

 

そして、この要素を正確に確認するため

  • グラスのコンディション(汚れ、傷、曇りが無い事)(テイスティンググラスが好ましいとされています)
  • ワインのコンディション(適正温度)
  • 環境(自然光や蛍光灯の白熱灯が好ましく、香水等のワイン以外の強い匂いが無い事)

を整える必要があると言う事を念頭においてください。

さて、早速ですがテイスティングの始まりは外観からです。

基本的に白ワインも赤ワインも

  1. 清澄度(液体の状態)
  2. 輝き(全体の印象)
  3. 色調(ワインの色)
  4. 濃淡(グラスを傾けてグラデーションを確認)
  5. 粘性(液体がどう残ったか)
  6. 外観の印象(上記を総合して評価)

を見ていきます。

図のように外観を捉えていきます。

(簡単な用語の解説です)

エッジ・・・ワインをグラスに注いだ際に液面のグラスに当たる部分、縁の事を言う(基本はグラスを傾けて確認)

ディスク・・・グラスにワインを注いだ時の液面の事(アルコールが強いほど厚くなる)

気泡・・・ステンレスタンクで発酵と短時間の熟成をする白ワインに表れやすい。基本的に樽発酵しているものには発生しないが酸素除去のために炭酸ガスが置換された場合には発生することがある(若くてフレッシュなワインである可能性が高いと推測できる)

レッグス(脚「あし」)・・・スワリングなどをしてグラスに残ったワインが筋状になって流れ落ちた跡の事(流れ落ちる速度が速いと粘性が弱く、遅いと強い 粘性の強いとアルコール度数も高い)

 

 

 

これらを軽く頭に入れたうえで、あまり考えすぎずにネガティブワードは避けて思うままにコメントしてみてください!

 

次は香りなのですが、ここは重要なので別の章でしっかりとご説明いたします!

 

 

では味わいです

ここでは

  1. アタック(第一印象、感触について)
  2. 甘味(純粋な甘みに関するコメント)
  3. 酸味(後から感じる部分に関してコメント)
  4. 苦味(白ワインのみ)
  5. タンニン(赤ワインのみ)
  6. バランス(軽いのか重いのかについてのコメント)
  7. アルコール(温度感で感じる)
  8. 余韻(長さ)

についてコメントを求められます。

簡単な用語の説明

アタック・・・軽いワインなのか重いワインなのかを指す基準で、バランスと比例しやすい項目です

酸味・・・舌にのせて流れていった後にどれだけ唾液が分泌されるかで判断する。はじめに感覚的に酸っぱいと感じても、少し待ってみると違う結果になるかも

苦味・・・植物由来が主体なので、そのイメージで植物的な苦味を探してみると良いかと思います

タンニン・・・五味には含まれない。頬の裏と歯茎で感じる、渋み成分なので、ブクブクとしてみてキシキシと感じるあの感覚です

バランス・・・白ワインは「甘味」「酸味」 赤ワインは「甘味」「酸味」「タンニン量」で判断する

余韻・・・個体差がある。ライトボディでも余韻が長いものがあり、その逆もあります。

※両極端なものを飲み比べてコメントして行く事で慣れていきましょう!

 

 

2, 香りのパターンを暗記しよう

テイスティングで最も重要な要素が香りです。

 

香りの表現について以前記事にしたものもあるので

👉こちらの記事のSTEP8をご参照ください!

 

では

香りの分類

第一アロマ・・・ブドウそのものが持つ香り

第二アロマ・・・発酵醸造に由来する香り

第三アロマ・・・熟成に由来する香り

これらをベースに香りを捉えていきます!

 

 

 

 

本来なら、細かく説明しなくてはいけない部分ですが

今回は短期間でコツをつかんでいきたいので

ディティールは受かってから!覚える と言う事にして・・・

 

いきなり、品種別の模範解答から覚えていきましょう!

(購入したコノスルと照らし合わせながら進めていきましょう!)

 

と、その前に・・・

 

先ほどから少々、大袈裟にもったいぶって表現していた

「あるポイント」についてネタバレしますと・・・

 

比較的白ワインに多い、「特定のワインに出る決定的な特徴」の事です!

  • NZのソーヴィニョン・ブランであれば、圧倒的なグレープフルーツ感
  • オーストラリアの赤ワインに出やすいユーカリ香(メントール香)👈ちなみに私はこれが分かっていたことで有利に進めることが出来ました
  • 白ワインで樽香が来たらシャルドネの確率が高い
  • ハーブ等の緑の香りならソーヴィニョン・ブラン👈私はこの香りが苦手でしたので、すぐに気付きます
  • ライチ香ならゲヴュルツトラミネール

他にもありますが、決定的に分かり易いものと言えば上記が該当すると思います。

 

 

ですので、他のポイントに関しては以下の品種別模範解答に記載させていただきます!

 

 

 

 

 

 

 

【白ワイン】

【品種名】 Muscadedミュスカデ

【第一印象】   ・控えめ

【果実・花・植物】 ・柑橘類・青りんご・りんご・アニス

【香辛料・芳香・化学物質】・パンドゥミ・貝殻・石灰・火打石

【香りの印象】  ・若々しい・還元的・第二アロマの強い・ニュートラル

※シュールリーを行うものが多い為、「発酵した香り」いわゆる吟醸香が特徴です。

【品種名】  chardonnayシャルドネ(樽発酵なしスッキリ系 シャブリ)

【第一印象】   ・控えめ・深みのある

【果実・花・植物】  ・柑橘類・青りんご・りんご・スイカズラ

【香辛料・芳香・化学物質】・石灰・火打石・ヨード

【香りの印象】  ・若々しい・還元的・ニュートラル

※個性が無く、最もニュートラルな品種 レモン的な香り シャブリである可能性が高い

【品種名】  甲州コウシュウ

【第一印象】   ・控えめ

【果実・花・植物】  ・柑橘類・青りんご・りんご・スイカズラ・菩提樹

【香辛料・芳香・化学物質】・パンドゥミ・貝殻・石灰・丁子

【香りの印象】  ・若々しい・還元的・第二アロマの強い

※ピンクや肌色感のある色合いが特徴。 酒粕の様な香りが出やすい。

【品種名】  Sauvignon Blancソーヴィニヨン・ブラン

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・力強い・華やかな

【果実・花・植物】  ・柑橘類・青りんご・スイカズラ・ミント・ヴェルヴェーヌ

【香辛料・芳香・化学物質】・貝殻・石灰・火打石・ヨード

【香りの印象】  ・若々しい・還元的・第一アロマの強い

※ハーブのような緑の香りが強く出る品種です。

【品種名】  Rieslingリースリング

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・力強い

【果実・花・植物】  ・柑橘類・青りんご・桃・スイカズラ・菩提樹

【香辛料・芳香・化学物質】・丁子・ハチミツ・香木・ペトロール・貝殻

【香りの印象】  ・若々しい・還元的・第一アロマの強い

※強い酸と、ペトロール(石油のような香り)が特徴

【品種名】  Gewürztraminerゲヴュルツトラミネール

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・力強い・華やか

【果実・花・植物】  ・洋梨・桃・アプリコット・ライチ・マスカット・白バラ

【香辛料・芳香・化学物質】・白胡椒・コリアンダー・ハチミツ・香木

【香りの印象】  ・若々しい・第一アロマの強い

※ライチの香りが出たら迷わずゲヴュルツトラミネール

【品種名】  Chardonnayシャルドネ (樽発酵あり)

【第一印象】   ・力強い・複雑な

【果実・花・植物】  ・洋梨・リンゴ・アカシア・バナナ・マンゴー・炒ったアーモンド

【香辛料・芳香・化学物質】・トースト・貝殻・石灰・ヴァニラ・バター

【香りの印象】  ・熟成感が現れている・木樽からのニュアンス

※樽の香りがする白ワインはシャルドネの可能性が高いです

 

 

【赤ワイン】

【品種名】  Cabernet Sauvignonカベルネ・ソーヴィニョン

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・力強い・凝縮感のある・深みのある・複雑な

【果実・花・植物】  ・ブラックベリー・ブラックチェリー・干しプラム・すみれ・杉・ドライハーブ・タバコ

【香辛料・芳香・化学物質】・燻製・コーヒー・カカオパウダー・黒胡椒・シナモン・ナツメグ・甘草・樹脂

【香りの印象】  ・酸化熟成の段階にある・第一アロマの強い・木樽からのニュアンス

※色素とタンニン量が多い。 樽発酵していることが多い。

【品種名】  Pinot Noirピノ・ノワール

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・力強い・華やかな・チャーミング

【果実・花・植物】  ・ラズベリー・ブルーベリー・牡丹・紅茶・バラ

【香辛料・芳香・化学物質】・血液・シナモン・甘草

【香りの印象】  ・若々しい・第一アロマの強い・第二アロマの強い

※明るい色をしていることが多い。 ベリー系の要素。

【品種名】  Cabernet Francカベルネ・フラン

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・チャーミング・複雑な

【果実・花・植物】  ・ラズベリー・すぐり・ブルーベリー・シダ・すみれ・針葉樹・ドライハーブ

【香辛料・芳香・化学物質】・ナツメグ・硫黄

【香りの印象】  ・若々しい・第一アロマの強い

※ピーマン香がすると言われています。 緑のニュアンスが出やすい。

【品種名】  Merlotメルロー

【第一印象】   ・しっかりと感じられる

【果実・花・植物】  ・ラズベリー・ブルーベリー・ブラックチェリー・メントール・シダ・ドライハーブ・スーボワ・腐葉土・土

【香辛料・芳香・化学物質】・ヴァニラ・丁子・ナツメグ・硫黄

【香りの印象】  ・熟成感が現れている・第一アロマの強い・木樽からのニュアンス

※濃厚なのに、タンニン量が少なくマイルド 土のニュアンス。

【品種名】  Gamayガメイ

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・華やかな・チャーミング

【果実・花・植物】  ・イチゴ・ラズベリー・バラ・牡丹

【香辛料・芳香・化学物質】・シナモン・ナツメグ・甘草

【香りの印象】  ・若々しい・第一アロマの強い

※イチゴキャンディと、発酵時に出るバナナの香りが大きな特徴。

【品種名】  Syrahシラー

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・力強い・深みのある・複雑な

【果実・花・植物】  ・ブルーベリー・カシス・ブラックベリー・ブラックチェリー・干しプラム・乾燥イチジク・牡丹・ドライハーブ

【香辛料・芳香・化学物質】・黒胡椒・血液・肉・なめし皮・ヴァニラ・丁子・ナツメグ・樹脂

【香りの印象】  ・熟成感が現れている・第一アロマの強い・木樽からのニュアンス

※黒胡椒が大きな特徴です

【品種名】  Nebbioloネッビオーロ

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・華やかな・複雑な

【果実・花・植物】  ・すみれ・ゼラニウム・乾燥イチジク・干しプラム・針葉樹

【香辛料・芳香・化学物質】・燻製・シヴェ・丁子・ナツメグ

【香りの印象】  ・熟成感が現れている・(木樽からのニュアンス)

※オレンジ色に近い比較的明るい色ながら、タンニン量が多い事が特徴。

【品種名】  SangioSangioveseサンジョヴェーゼ

【第一印象】   ・力強い・凝縮感がある・深みのある・複雑

【果実・花・植物】  ・ラズベリー・ブルーベリー・カシス・ブラックベリー・干しプラム・乾燥イチジクすみれ・牡丹・シダ・杉・針葉樹・紅茶・土

【香辛料・芳香・化学物質】・血液・肉・ヴァニラ・丁子・シナモン・ナツメグ

【香りの印象】  ・熟成感が現れている・第一アロマの強い・木樽からのニュアンス

※濃いルビー色で、旨味を伴う酸味と渋みが特徴的。 スパイシーな品種。

【品種名】  Tempranilloテンプラニーリョ

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・華やかな・深みのある

【果実・花・植物】  ・ブルーベリー・イチゴ・ブラックベリー・干しプラム・乾燥イチジク・バラ・ゼラニウム

【香辛料・芳香・化学物質】・コーヒー・カカオパウダー・ヴァニラ・シナモン・甘草・樹脂・ランシオ

【香りの印象】  ・熟成感が現れている・酸化熟成の段階にある・木樽からのニュアンス

※イチゴやプラムの香りとスパイシーさが特徴

【品種名】  Muscat Bailey Aマスカット・ベーリーA

【第一印象】   ・しっかりと感じられる・華やかな・チャーミング

【果実・花・植物】  ・イチゴ・ラズベリー・シダ・ドライハーブ・スーボワ

【香辛料・芳香・化学物質】・丁子・ナツメグ・甘草

【香りの印象】  ・若々しい・第一アロマの強い

※フレッシュで甘やかなキャンディ香が出たらマスカット・ベーリーAです。

中々多いですが、照らし合わせながら一通りテイスティングしてみましょう!

 

 

3, まとめ

あくまで、二次試験対策なので、テイスティングの勉強はその先にあります!

 

その事を念頭に、基本事項と品種別の回答を暗記して

あとは、自身の感覚を信じて自信をもって回答していきましょう!

 

はじめに感じたことが正解であることが良くあるそうなので

その為にも

何度も、品種ごとにテイスティングをして特徴を掴んでください!

お役に立てましたか?

 

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