店長の仕事とは
店長の仕事とは

店長の仕事とは


始めに

飲食店で働く皆さん、本日もお疲れ様です。

今回は店長の仕事についてお話させていただきます。

皆さんは、店長の仕事と聞いて何が思い浮かぶでしょうか? 経費コントロール?シフト作成?新商品考案?売上管理? …etc 色々と出てきます。 たくさんありますよね? とても大変だと思いますし、責任も多く仕事に追われてしまう店長をよく見かけます。

では、これらを全てこなしていけばOKか?

答えは半分YESでもう半分はNOです。

 

何故なら、これらはあくまでも手段にすぎないからです。

 

では、店長の仕事とは何か…

それはズバリ「数字に責任を持つこと」です。

では数字に責任を持つとは、どう言う事か?

数字に責任を持つとは、把握してコントロールして行く事。

つまり「日々しっかりと数字を追って管理し、より多くの利益を出し店舗を存続させて行く事」これに尽きると思います

では、具体的に何を管理していけばよいのか?

今回はそんなお話です。

 

先ずは飲食店の利益の仕組みから

飲食店の利益を理解するためには、売上経費を中心に考えることが重要です。売上経費は、利益を計算する上で基本的な要素です。

  1. 売上: 売上は飲食店が提供する商品やサービスを顧客に販売した金額です。売上は、メニューの商品の価格と販売数量によって決まります。売上を増やすためには、顧客のニーズや嗜好を理解し、適切な価格設定やマーケティング戦略を展開する必要があります。また、季節や地域の需要変動にも対応することが重要です。
  2. 経費: 経費は、飲食店が事業を運営するために必要な費用の総称です。主な経費には以下のようなものがあります。
    • 原材料費: 食材や飲料などの原材料を購入するための費用。
    • 人件費: 従業員の給与や福利厚生、労働保険などの人件費関連の費用。
    • 家賃: 店舗やレストランの賃貸料。
    • 光熱費: 電気、ガス、水道などの公共料金費用。
    • 広告・宣伝費: 広告やマーケティング活動にかかる費用。
    • 清掃費用: 店舗の清潔さを維持するための清掃費用。
    • 管理費: 経営や管理にかかる費用。会計や経営コンサルタントの費用なども含まれます。

純粋に、売上から経費を引いたものが利益になります。

つまり「売上を最大化し、経費を最小化すれば利益が増える」と言う事になります。

しかし、そんな単純な話ではないのが飲食店の難しいところです。

それは何故か? 売上げを上げる為には「集客」が必須ですよね? しかし、集客をするためには「経費」がかかる事が多いですよね?

だから、その管理が重要でありその為にあらゆる手段を駆使して店舗運営して行く事が重要なんです。 そして、その為には「数字の把握」は必須であり、「何の為にこれだけの経費を使用したのか?」と言った「根拠」も求められる訳です。

それが、「数字を追う事」であり「責任を持つこと」になります。

売上の重要性

先ほど利益の仕組みについて説明しましたが、その際のポイントとして「売上の最大化」があったと思いますが、ここではその売上について考えていきましょう。

先ず、売上と利益の関係性として、「損益分岐点」があります。

飲食店の損益分岐点とは、売上高と費用がちょうど相殺されるポイントのことです。つまり、そのポイントで店舗は利益を出すわけでも損失を出すわけでもなく、ゼロとなります。

これを図で表現すると、横軸に売上高、縦軸に利益や損失をとったグラフを考えます。固定費(例えば、家賃や固定給与)や変動費(材料費や人件費)などの費用があるため、分岐点よりも売上高が低いときは赤字になり、売上高が高いときは利益が出ます。この二つの曲線が交差する点が損益分岐点です。

損益分岐点を計算することで、店舗は最低限どの程度の売上高を達成すれば利益が出せるか、あるいは赤字を避けることができるかを把握することができます。

変動費は売上と共に上昇しますが、固定費は変わらないので、この分岐点よりも売り上げが高ければ高いほど利益が増え、仕組みとして利益率が急激に上昇していく訳です。

これが、「売上最強」と言われる所以です

 

経費管理のポイント

先ほど損益分岐点のお話をしましたが、そこで固定費変動費が出てきました。

では飲食店の固定費変動費について簡単に説明します。

  1. 固定費
    • 固定費とは、一定の金額が毎月必要な費用のことです。
    • 例えば、家賃、水道光熱費、管理費、固定給与などが該当します。
    • これらの費用は売上高の変化に関係なく、毎月支払わなければなりません。
  2. 変動費
    • 変動費とは、売上高や生産量の変動に応じて変化する費用のことです。
    • 例えば、材料費、人件費(アルバイト代やボーナス)、食材の仕入れ費などが該当します。
    • 売上高が上がれば、これらの費用も増加し、売上高が下がれば減少します。

固定費変動費を区別することで、店舗は収益構造を理解し、経営戦略を立てることができます。

 

と、ここで皆さんが管理出来るものはどちらだと思いますか?

 

…当たり前すぎる質問でしたが、当然「変動費」になりますよね

そして、その「変動費」の代表格になるのが、「材料費」「人件費」いわゆるFLコストです。

(※人件費の一部は固定給も入るので全てが変動費と言う訳ではない為、正確にはアルバイトスタッフ人件費等が変動費に該当します)

その代表格である「材料費」と「人件費」の管理がとても重要!

飲食店のFLコストとは、「Food and Labor Cost(食材費および人件費)」の略称です。これは、飲食店が商品を提供するためにかかる主要な費用の一部を指します。

  1. 食材費(Food Cost)
    • 食材費は、飲食店が提供する料理や飲み物の原材料のコストです。
    • これには、食材の仕入れ費、調味料、包装材料などが含まれます。
    • 食材費は、提供するメニューや料理の種類によって異なります。
  2. 人件費(Labor Cost)
    • 人件費は、従業員の給与や賃金、労働に関するコストを指します。
    • これには、シェフ、調理補助、ウェイター、清掃スタッフなどの人件費が含まれます。
    • 人件費は、従業員の数や労働時間、賃金水準によって変動します。

FLコストは、飲食店運営において重要な指標の一つであり、収益性を左右します。効率的な原材料の調達と効率的なスタッフの配置管理が重要です。これらのコストを把握し、適切に管理することで、利益を最大化し、経営の持続可能性を確保することができます。

 

まとめ

飲食店の利益を確保するためには、売上と経費の管理が重要です。良い商品やサービスを提供し、売上を伸ばすことも重要ですが、同時に無駄を省き、経費を抑えることも欠かせません。このバランスを保つことで、飲食店は健全な利益を確保し、長期的な成長を実現することができます。常に売上と経費のバランスを見極め、効果的な経営を心がけましょう。

次回は、経費管理の方法についてエクセルでシートを作成しながら説明させていただきますので、そちらでお会いしましょう。

 

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